【7月版】寝ても取れない疲れの原因は脳疲労?45歳からの夏の不調を漢方でケア

皆様、こんにちは。漢方の緑ヶ丘薬局の神谷です。
7月、今年も暑い夏がやってきました。
しかし、今年の夏は例年以上に体に不調を感じている方が多いのではないでしょうか?
特に、**「寝ても疲れが取れない」**というお悩みを抱えている45歳以上の皆様。
もしかしたら、その原因は「脳疲労」かもしれません。
45歳からの「寝ても取れない疲れ」はなぜ?
45歳を過ぎると、体力の低下を感じやすくなります。若い頃と同じように活動していても、疲れが抜けにくく、朝起きるのがつらい、と感じる方も少なくありません。特に、2025年7月のような暑い季節は、自律神経の乱れが原因で、さらに疲れを感じやすくなります。
なぜ、45歳以上になると疲れやすくなるのでしょうか?その背景には、以下のような要因が考えられます。
加齢による自律神経機能の低下: 自律神経は、体温調節や内臓の働きなど、生命維持に不可欠な機能をコントロールしています。加齢とともにこの機能が低下すると、環境の変化に対応しきれず、疲れやすくなります。
ホルモンバランスの変化: 更年期を迎える45歳以上の方は、ホルモンバランスが大きく変化します。この変化もまた、自律神経の乱れを引き起こし、疲労感や不眠の原因となります。
生活習慣の乱れ: 忙しい毎日の中で、睡眠不足や不規則な食生活が続くと、自律神経はさらに疲弊し、脳疲労を招きます。
7月の「脳疲労」の特徴
7月の暑さは、私たちの脳にも大きな負担をかけています。
特に、以下の3つの要因が、脳疲労を深刻化させていると考えられます。
高温多湿な環境: 高温多湿な環境は、体温調節を担う自律神経に過剰な負担をかけます。その結果、脳の温度が上昇しやすく、オーバーヒート状態になりやすくなります。
外と室内の寒暖差: 冷房の効いた室内と暑い屋外との温度差は、自律神経をさらに混乱させます。特に、2025年のように、急激な気温の変化が多い年は、その影響が大きくなります。
紫外線: 夏は紫外線量が増加します。目から入る紫外線は、脳に刺激を与え、自律神経のバランスを乱す可能性があります。
「脳疲労」のサインを見逃さないで
脳疲労は、単なる疲れとは異なります。以下のようなサインが見られたら、脳が疲れているサインかもしれません。
集中力や記憶力の低下: 仕事や家事中に、集中力が続かない、物忘れが増えた、と感じる。
思考力の低下: 考えがまとまらない、ぼーっとしてしまう、判断力が鈍くなったと感じる。
気分の落ち込みやイライラ: 些細なことでイライラしたり、気分の落ち込みを感じやすくなった。
睡眠の質の低下: 寝つきが悪くなった、夜中に何度も目が覚める、朝起きても疲れが取れない。
身体的な不調: 頭痛、めまい、肩こり、吐き気など、身体的な不調を感じる。
なぜ「寝ても疲れが取れない」のか?
「寝ても疲れが取れない」という状態は、脳疲労が原因で、睡眠の質が低下している可能性があります。
脳のオーバーヒート: 脳がオーバーヒートしていると、寝ている間も脳が休息できず、深い睡眠を得ることができません。
自律神経の乱れ: 自律神経が乱れていると、睡眠のリズムが崩れ、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりします。
睡眠中の脳活動: 脳が疲れていると、寝ている間も脳が活動し続け、夢を見やすくなったり、睡眠が浅くなったりします。
漢方で「脳疲労」をケアする
漢方では、体の不調は、体のバランスが崩れた状態と考えます。脳疲労も、体のバランスの乱れが原因と考え、その根本原因にアプローチします。
漢方薬: 漢方薬は、体の状態に合わせて処方します。自律神経のバランスを整え、脳の血流を改善し、脳の疲労回復を助ける効果が期待できます。 生活習慣のアドバイス: 漢方薬と合わせて、睡眠、食事、運動など、生活習慣の見直しも重要です。 養生法: 漢方では、季節や体質に合わせた養生法も大切にします。2025年7月のような暑い季節には、体を冷やしすぎず、適度に汗をかくなど、体のリズムを整えることが大切です。
7月におすすめの漢方ケア
7月の脳疲労には、以下の漢方ケアがおすすめです。
清暑益気湯(せいしょえっきとう): 夏バテによる倦怠感や食欲不振に。
麦門冬湯(ばくもんどうとう): 咳や喉の乾燥、不眠に。
加味逍遥散(かみしょうようさん): ホルモンバランスの乱れによるイライラや不眠に。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん): 血行不良による冷えや肩こりに。
これらの漢方薬はあくまで一例です。症状や体質によって最適な漢方薬は異なりますので、専門家にご相談ください。
日常生活でできる脳疲労対策
漢方薬だけでなく、日常生活での工夫も大切です。
睡眠: 毎日同じ時間に寝起きし、6時間以上の睡眠時間を確保しましょう。寝る前には、スマホの使用を控え、リラックスできる環境を整えましょう。
食事: バランスの取れた食事を心がけ、特に、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、マグネシウムなどの栄養素を積極的に摂りましょう。鶏むね肉、魚、卵、大豆製品など、良質なタンパク質も意識して摂りましょう。
運動: 軽い運動やストレッチを取り入れ、血行を促進しましょう。
入浴: ぬるめのお湯にゆっくり浸かり、心身をリラックスさせましょう。熱いお風呂は避けましょう。
冷房の活用: 室内温度は22〜24℃を目安に、脳にとって快適な温度を保ちましょう。ただし、体を冷やしすぎないように注意しましょう。
呼吸法: 鼻から3秒吸って、4秒止めて、5秒かけて口から吐く「3:4:5呼吸法」を試してみましょう。
頭部を冷やす: アイスノンや冷えピタなどで頭部を冷やすのも効果的です。
7月、脳疲労に負けない!
7月は、例年以上に脳疲労を感じやすい季節です。しかし、適切なケアを行えば、脳疲労を克服し、快適な夏を過ごすことができます。もし、「寝ても疲れが取れない」、**「なんだか調子が悪い」**と感じたら、お気軽に当薬局にご相談ください。漢方の力で、皆様の健康をサポートさせていただきます。
漢方の緑ヶ丘薬局
薬剤師 神谷 繁
薬剤師名簿登録番号
第221780号