肩こりと血流の関係|漢方相談で確認する体質とは
「毎日マッサージしても、翌日にはまた肩が張っている」
「肩こりがひどい日は、頭まで重くなる」
「冷えると肩こりがひどくなる気がする」
慢性的な肩こりで悩んでいる方は多いですが、「揉んでも根本的に楽にならない」という状態が続いているなら、筋肉だけの問題ではないかもしれません。
肩こりの背景には、血流の滞り・冷え・自律神経の乱れ・悪玉活性酸素の蓄積など、体の内側の状態が深く関わっていることがあります。
この記事では、肩こりと血流の関係を整理しながら、漢方相談でどんな体質を確認するかをお伝えします。
この記事の要点
・慢性的な肩こりの背景には、血流の滞り(瘀血)・冷え・自律神経の乱れが関係していることがあります
・悪玉活性酸素が血管内皮を傷つけ、血流が滞ることで肩こりが慢性化しやすくなることがあります
・体質によって「瘀血タイプ」「気虚タイプ」「冷えタイプ」など傾向が異なります
・漢方相談では、体質・冷え・食事・睡眠・便通・ストレスをあわせて確認します
・伊丹市の漢方の緑ヶ丘薬局では、電話・LINEでご相談いただけます
どんな症状・悩みか
次のような状態が続いている方に向けた記事です。
肩・首の状態
・肩・首こりが毎日続いており、慢性化している
・揉んだり温めたりすると一時的に楽になるが、すぐ戻る
・肩だけでなく、首の後ろ・背中・腕にかけてこわばりがある
・肩こりがひどい日は、頭が重くなったり頭痛が出たりする
冷え・血流
手足が冷たく、特に指先が冷える
冷えると肩こりが特にひどくなる
冷えとのぼせが交互に来ることがある
全体的な疲れ
・夕方になると肩こりがひどくなる
・デスクワークが続くと肩だけでなく目も疲れる
・十分に眠れていないと翌日の肩こりが特につらい
なぜ「揉んでも治らない」のか
肩こりを感じる仕組みは、筋肉の緊張だけではありません。
筋肉は、血液から酸素と栄養を受け取ることでエネルギーを生み出し、動き続けることができます。
同時に、筋肉が動いてできた老廃物(疲労物質)も、血流によって運び去られます。
血流が滞ると——
・筋肉への酸素・栄養の供給が減る
・老廃物(疲労物質)が流れずに筋肉内に蓄積する
・筋肉が慢性的に収縮・緊張した状態になる
・これが「こり」として感じられる
マッサージで一時的に筋肉をほぐしても、血流の根本的な滞りが改善されなければ、すぐに同じ状態に戻ってしまいます。
「揉んでも治らない」慢性的な肩こりは、血流の状態そのものを見直す必要があるサインかもしれません。
肩こりと「悪玉活性酸素」の関係
肩こりの慢性化に、**悪玉活性酸素(過剰な活性酸素)**が関係していることがあります。
活性酸素の善玉・悪玉とは
活性酸素には「善玉」と「悪玉」の2種類があります。
・善玉活性酸素:ウイルス・病原体・細菌を撃退し、免疫機能を支えます。神経伝達や血管新生、免疫力向上など、生命維持に必要な働きをします
・悪玉活性酸素:健康な細胞を傷つける強い酸化力を持ちます。正常な細胞の遺伝子を破壊し、細胞を「サビ」させ、老化・免疫低下・病気を促進します
問題になるのは、悪玉活性酸素が過剰に増えすぎた状態です。
悪玉活性酸素が血流・肩こりに与える影響
悪玉活性酸素が増えすぎると、DNA・脂質・たんぱく質・酵素などを酸化させます。
特に血管内皮細胞(血管の内壁を覆う細胞)が酸化・損傷されると——
・血管の内壁が傷つき、血液が流れにくくなる
・酸化された脂質が血管内に蓄積しやすくなる(動脈硬化のリスク)
・末梢の血管(肩・首・手足の細い血管)まで血液が届きにくくなる
その結果として、肩・首の筋肉への血流が低下し、老廃物の排出がうまくいかなくなることで、肩こりが慢性化しやすくなります。
漢方の緑ヶ丘薬局では、この「体のサビ(酸化)」の状態を、血流・体質・老化など体全体の問題として確認しています。
悪玉活性酸素が増えやすい状況
外からの酸化(外部ストレス)
・紫外線・大気汚染・花粉・黄砂
・気圧・気温・湿度の急激な変化
内からの酸化(内部ストレス)
・強い精神的ストレス(仕事・人間関係・過労)
・喫煙・アルコールの過剰摂取
・食後の血糖値の急上昇(スナック菓子・甘いもの・精製糖質の多い食事)
加齢による抗酸化力の低下
体にはもともと悪玉活性酸素を無害化する「抗酸化酵素」が備わっています。
しかし年齢とともにこの力が衰えていくため、中年以降の方ほど血管・血流への影響が大きくなりやすくなります。
肩こりの背景にある「体質」の4タイプ
漢方の視点では、慢性的な肩こりの背景として、次のような体質の傾向が関係していることがあります。
複数のタイプが重なっている方も多くいます。
①血の巡りが滞るタイプ(瘀血:おけつ)
漢方では「瘀血」とは、血液が汚れて粘りが出たり、古くなった血液が滞った状態のことです。
川の水に例えるなら、土砂やゴミで濁り流れが悪くなった状態です。
こんな傾向がある方に多いです
・肩こりが慢性化しており、こわばりが抜けない
・肩こりと頭痛がセットで出ることが多い
・顔色がくすみやすい、唇の色が暗い
・冷えとのぼせが交互に来る
・月経痛が強い、血塊が出る(女性の方)
②気のエネルギーが不足するタイプ(気虚:ききょ)
「気(き)」とは、体を動かすエネルギーに相当するものです。
気が不足すると、血を動かす力も弱まり、血流が滞りやすくなります。
こんな傾向がある方に多いです
・夕方になると肩こりが特にひどくなる(疲れると悪化する)
・少し動いただけでぐったりしやすい
・胃腸が弱く、食後に眠くなりやすい
・声に張りがなくなる、疲れると気力がなくなる
③冷えが強いタイプ(寒凝:かんぎょう)
冷えがあると末梢血管が収縮し、肩・首の血流がさらに滞りやすくなります。
こんな傾向がある方に多いです
・冬や冷房の効いた場所で肩こりが特にひどくなる
・手足・お腹・腰が冷たい
・温めると肩こりが楽になる
・温かい食べ物・飲み物を好む
④自律神経が乱れやすいタイプ
ストレスや不規則な生活が続くと、自律神経の乱れから血管が収縮しやすくなり、肩・首の筋肉が慢性的に緊張した状態になります。
こんな傾向がある方に多いです
・ストレスがかかると肩こりが特にひどくなる
・緊張するとすぐ肩が張る・首が硬くなる
・気候・気圧の変化で体調が変わりやすい
・睡眠が浅く、疲れが取れにくい
注意したいケース
次のような症状がある場合は、まず医療機関を受診してください。
・肩こりと同時に、ろれつが回らない・手足のしびれがある
・突然の激しい頭痛が肩こりと同時に始まった
・胸の痛みや息苦しさがある
・片側の手足に力が入らない
・意識がぼんやりする
・首・肩の痛みが外傷(転倒・交通事故など)の後に始まった
これらは、脳・心臓・神経・整形外科領域の緊急的な確認が必要なサインです。
「肩こりだろう」と自己判断せず、まず医師にご相談ください。
漢方の緑ヶ丘薬局の漢方相談で確認すること
漢方の緑ヶ丘薬局では、肩こりを「筋肉だけの問題」として見ず、体の内側の状態から確認します。
漢方の緑ヶ丘薬局が大切にしているのは、「食べて、エネルギーを生み出して、排泄する」という体の基本的な流れが整っているかどうかです。
この流れが滞ると、血液の質や量に影響し、血流が乱れやすくなります。
相談では次のようなことを確認しています。
血流・冷えの状態
冷えの部位と程度(手足・お腹・全身)、肩こりの悪化するタイミング・条件、顔色・爪・唇の色。
食事と消化の状態
何を食べているか・食欲の状態・食後の変化(胃もたれ・眠気など)。
抗酸化ビタミン(A・C・E)・ミネラル(亜鉛・銅・セレン・マンガン)・たんぱく質が摂れているか。
便通の状態
排泄のリズムと状態。老廃物がきちんと外に出ているかどうか。
睡眠の状態
寝つき・中途覚醒・朝の目覚めの感覚。
ストレスと生活リズム
仕事・家事・人間関係の状況。長時間のデスクワーク・スマートフォン使用の習慣。
服薬状況
現在飲んでいる薬・サプリメント・健康食品。
服用中のお薬がある方は、必ずお薬手帳をご持参ください。
(LINEの場合はお薬の名前をお知らせください)
自宅で見直せる生活習慣
抗酸化食材を組み合わせて摂る
悪玉活性酸素を除去する抗酸化ビタミンとミネラルを、毎日の食事に取り入れましょう。
3種のビタミンは「連鎖」して働くため、単独より組み合わせることで効果が長続きします。
ビタミンの抗酸化連鎖(A→E→Cの順に活性酸素を受け渡し中和)
ビタミン
主な働き
多く含む食品
ビタミンA(β-カロテン)
悪玉活性酸素の発生を抑え捕まえる
にんじん・かぼちゃ・ほうれん草・レバー・うなぎ
ビタミンE
細胞内の過酸化脂質の生成を抑える
アーモンド・かぼちゃ・うなぎ・落花生
ビタミンC
活性酸素の抑制、ビタミンEの再生を助ける
赤ピーマン・キウイ・ブロッコリー・柿・レモン
ミネラル(抗酸化酵素を動かす)
ミネラル
多く含む食品
亜鉛
牡蠣・牛肉・豚肉・うなぎ・いわし
銅
牡蠣・牛レバー・ホタルイカ・ナッツ類
セレン
マグロ・ホタテ・しらす・ワカサギ
マンガン
栗・玄米・そば・アーモンド・生姜
たんぱく質(抗酸化酵素の主成分)
卵・豆腐・納豆・魚・鶏肉などを毎食に少量ずつ取り入れることが、抗酸化力の維持につながります。
体を温める食事・習慣を続ける
冷えは血管を収縮させ、肩・首の血流をさらに滞らせます。
生姜・ねぎ・根菜類(にんじん・ごぼう・れんこん)・味噌汁などを食事に取り入れ、体の内側から温めることを意識してください。
冷たい飲み物・食べ物の摂りすぎは控えめにしましょう。
就寝1〜2時間前にぬるめの入浴をする
38〜40℃のお湯に15〜20分浸かると、末梢血管が拡張して血流が促進され、副交感神経が優位になりやすくなります。
肩・首の筋肉がほぐれやすくなるとともに、睡眠の質を高める効果も期待できます。
長時間の同じ姿勢を避ける
デスクワークやスマートフォン操作が続く場合は、1時間ごとに5分程度、肩・首のストレッチや軽い歩行を取り入れましょう。
筋肉が収縮し続けることで血流が滞るのを防ぐことができます。
悪玉活性酸素を増やす習慣を減らす
・スナック菓子・揚げ物の多い食事を控える
・喫煙している方は本数を減らす・禁煙を検討する
・強いストレスを受け流す時間(散歩・入浴・深呼吸)を意識してつくる
・就寝前のスマートフォン使用を控え、睡眠の質を確保する
この症状、相談してもいいのかな?と思った方へ
漢方の緑ヶ丘薬局では、今の体調・食事・睡眠・便通・冷え・血流・ストレス・服薬状況などをお聞きしながら、体の状態を一緒に整理します。
「マッサージに通っても根本的に楽にならない」
「冷えや血流が関係しているのかもしれないと感じている」
そういう方こそ、ぜひご相談ください。
お急ぎの方はお電話で。
症状を文章で送っておきたい方はLINEからご相談ください。
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よくある質問
Q1. 肩こりは漢方で相談できますか?
はい、ご相談いただけます。慢性的な肩こりの背景にある血流・冷え・体質の状態を確認しながら、食事・生活習慣・漢方薬・漢方食品を含めた整え方をご提案します。ただし、手足のしびれ・ろれつの乱れ・突然の強い頭痛などが伴う場合は、まず医療機関を受診してください。
Q2. 肩こりと頭痛がいつもセットで出ます。関係がありますか?
漢方の視点では、肩・首の血流の滞りが頭への血流にも影響し、頭痛や頭重感として現れることがあります。「瘀血(血の巡りの悪さ)」が共通の背景として関係していることがあり、漢方相談では両方の状態をあわせて確認します。
Q3. 冷えがひどいのですが、冷えと肩こりは関係がありますか?
関係していることがあります。冷えがあると末梢血管が収縮し、肩・首への血流が低下しやすくなります。「冷えると肩こりがひどくなる」という方は、冷えの状態もあわせて確認することが大切です。
Q4. デスクワークで肩こりがひどいのですが、それだけが原因ですか?
長時間の同じ姿勢は肩こりの一因ですが、それだけが原因とは限りません。血流の状態・栄養(抗酸化ビタミン・ミネラルの不足)・睡眠・ストレスなど複数の要因が重なっていることが多くあります。漢方相談では、生活習慣全体を確認しながら体の状態を整理します。
Q5. 肩こりがひどい日と楽な日があります。これはなぜですか?
気圧・気温・疲労の蓄積・ストレスの度合い・睡眠の質・食事の内容など、日々の状態によって血流や自律神経のバランスが変動するためです。「ひどくなるタイミング」を把握することが、体質の傾向を確認するヒントになります。漢方相談でも、いつ・どんな時に悪化するかをお聞きしています。
電話・LINE相談へのお問合せ方法
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参考にした情報源
漢方の緑ヶ丘薬局「からだがサビル(酸化)」(https://www.kanpou-yakkyoku.jp/sabiru/)
漢方の緑ヶ丘薬局 冠元顆粒・血のめぐり記事(https://www.kanpou-yakkyoku.jp/2026-04-12gs/)
漢方の緑ヶ丘薬局 40代50代・肩こりめまい記事(https://www.kanpou-yakkyoku.jp/itami-kangenkaryu-katakori-memai/)
漢方の緑ヶ丘薬局 漢方相談の流れ(https://www.kanpou-yakkyoku.jp/kampo-soudan-flow/)
厚生労働省 e-ヘルスネット「活性酸素と酸化ストレス」(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/)
厚生労働省 e-ヘルスネット「肩こり」(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/)
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 ビタミン・ミネラルに関する情報(https://hfnet.nibiohn.go.jp/)
日本東洋医学会「漢方の考え方」(https://www.jsom.or.jp/)
eJIM(統合医療情報発信サイト)(https://www.ejim.ncgg.go.jp/)
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この記事は
漢方の緑ヶ丘薬局 薬局長 薬剤師
(薬剤師名簿登録番号第221780号)
神谷繁
が監修しています。



